ヒルトンホテルの創業者のひ孫でタレントのパリス・ヒルトン(42)が、大規模な山火事で壊滅的な被害を受けたハワイ・マウイ島のビーチで夫と息子と日光浴を楽しみ、キスをする姿が目撃されて物議を醸している。一家は町がほぼ完全に焼失した歴史地区ラハイナからわずか約48キロしか離れていないリゾート「ワイレア・ビーチ」に滞在し、バケーションを楽しんでいると英デイリー・メール紙が報じた。

同紙によると、ヒルトンと夫で実業家のカーター・リウム氏は、代理出産で誕生した8カ月の息子フェニックス君を連れて、山火事が発生した8日にマウイ島入りしたといい、ハワイ州観光局が9日に観光目的での渡航を取りやめ、滞在する旅行者にも離島するよう求めて以降もバカンスを楽しんでいると伝えている。同紙は12日に息子を腕に抱いて笑顔でビーチを歩くヒルトンの姿や海パンをはいたカーター氏と海辺でキスをする様子などを激写。幸せそうに手をつないで散歩する夫妻の姿も捉えており、多くの犠牲者を出した火災現場からほど近い場所でバカンスを楽しむ不謹慎さを伝えている。ヒルトンの手には子ども用のアヒルの浮き輪もあり、ビーチで息子を遊ばせていたことが伺える。

ヒルトンに近い関係者は、「マウイ島は彼女にとって常に特別な場所。物資を集め、避難所や必要としている人たちに届けています。すでに動いており、今も続けています」とコメントしている。ヒルトンはインスタグラムのストーリーズで、ハワイ・コミュニティ財団の寄付を呼びかける投稿をシェアしていた。

ヒルトンは先月、米ピープル誌に息子を連れて旅行に行くのが楽しみと語っていた。一家は夏のバカンスを満喫しており、先日はギリシャでヨットクルーズを楽しむ様子をインスタグラムに投稿していた。一家がすでにハワイを去ったのかどうかは分かっていない。

観光局は、11日にも旅行目的で滞在している人たちに対して家を失った人々や避難民のためにホテルの部屋を空けて欲しいと呼びかけている。デイリー・メール紙によると、マウイ島西部では少なくとも2200の建物が焼失し、島全体での被害総額は60億ドルに上ると伝えている。13日までに確認された死者は93人に上り、米国の火災としては過去100年で最悪のものとなった。

ホノルル出身の俳優ジェイソン・モモア(44)は、自身のインスタグラムで「マウイには行かないで」と旅行自粛を呼びかけている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)