THE YELLOW MONKEY吉井和哉(57)が、早期の喉頭がんを患っていたことを11日、公式ホームページで発表した。

昨年から治療し、年明けには順調に治療も終了し、根治しているというが、12月28日の東京・日本武道館公演に関しては十分な歌唱の準備を整えることができないため、開催を見送るとした。

所属事務所は吉井の喉の状態について、これまでの経緯を説明。21年12月28日に日本武道館で行われた吉井のソロ公演後、吉井が喉に違和感を感じたため、年明け早々に専門医の診察を受けたところ炎症によるポリープと診断されたところから始まったという。22年1月14日のツアー東京公演を最後に、以降の公演を見送り、同2月にポリープ切除の手術を行い、声出し禁止期間を経てリハビリ期間に入ったといい、当時の診断では3カ月後ほどで歌えるのではないかという内容だったという。

その後、ボイストレーニングも始めたというが「ゆっくりと発声をしていきましたが、夏前になっても満足いくように歌える状態にはならず、病院もいくつか診てもらうようになりました。発声専門の医師の方にしばらく診ていただいている最中に再度ポリープらしき腫瘍が発見されました」と、同9月に再び切除の手術を行ったという。

再び発声を始めた頃に、再度腫瘍らしきものが発見されたことで、「通常の声帯ポリープではないのではないかという疑いも生まれ」同10月に3度目となる切除手術を行い、大学病院に検査を依頼。同11月に出た大学病院での検査結果で、早期の喉頭がんであったことが判明したという。

「この段階ではむしろ早期の発見でよかったというご意見をいただくほどでしたし、治療をすれば3カ月ほどで完治するということに何の疑いもなかったので皆さまに病名はお伝えしませんでした」とがんは公表せず、今年の年明けには順調に治療も終了し「根治しました」。

5月ごろは炎症が残っており、歌唱を控えることが続いていたが、夏になり、昨年から制作にとりかかっていた新曲のボーカルレコーディングに向けて、新しいボイストレーニングも開始。7月末にレコーディングしたが、レコーディング直後は「声がガラガラになってしまいました」。それでも、楽曲は完成したという。

年末の公演に向けて、9月にはライブさながらの曲数でバンド全体の大音量の中で歌うことを試みたものの、まだ万全な状態ではなく、12月の武道館公演も「完全復帰をかなえるには少し準備が足りないと判断をしました」。

所属事務所は「お待ちいただいた皆さまには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですが、いま一度慎重に完全復帰に向かっていくつもりです」とし、レコーディング済みの新曲も11月の公開を明言。「久々の、そしてTHE YELLOW MONKEY渾身(こんしん)の新曲になります」と呼びかけた。

また、治療が複数回にわたってきたことから「ここに至るまで数々の病院にお世話になりました。都度の判断に後悔や誤判断と思うようなことは一切ございません。今後も関係各所の専門医の方に診ていただき日々のケアをしていきたいと思います」とつづった。