漫画家の倉田真由美氏(52)が7日までにX(旧ツイッター)を更新。ステージ4の膵臓(すいぞう)がん闘病中の夫で映画プロデューサーの叶井俊太郎氏(56)が優先席利用を高齢者にとがめられた件について思いをつづった。

倉田氏によると、叶井さんは昨年から体重が30キロほど減ったものの、「初めて会った人が『この人病気かな』とすぐさま気づくほど弱々しくは見えない」という。3日の投稿では、そんな夫について「普段電車で会社に行ったり打ち合わせに行ったりしているが、やはり体力がなくなっているので長く立っているのは辛い。先日、夫が貧血気味で優先席に座っていたら、高齢者にとがめられたそうだ。『ここはあんたが座る席じゃないよ』元気なら事情を話したがそれすらしんどくて、黙って席を立ったらしい」との出来事をつづっていた。

今回の投稿で「優先席を追われた件をきっかけに、現在夫はヘルプカードを買いバッグにつけています」と、その後の対応を記すとともに、「でも、『これで万事解決』とは私は思いません。『優先席に座っている人をどかせる』って、たとえヘルプカードを持っていない、健康そう、若そうに見える人に対してでもやっていいことではないと思うからです」と私見を述べ、「座席に荷物を座らせている人の荷物をどかせるのとは違います。人にはいろんな事情がある、どんな事情で座っているか他人にはわからないんですから」と訴えた。

また、「優先席だろうがそうじゃなかろうが、高齢者や身体の不自由な人がいたら席を譲るのは当たり前のはず」とした上で、「でも優先席があることによって、『ここは優先席じゃないから譲らなくていい』『優先席に健常そうな人は座るべきじゃない』というような、おかしな感覚を醸成してしまっている気もします」と、優先席があることで生じる“弊害”についても指摘した。