海原ともこ(51)が審査員としてM-1グランプリに初登場した。衣装は黒でシックに決めた。番組冒頭で「人を審査する性格ではないもので(これまでは審査員をやらなかった)。面白いかどうかの感覚だけで(審査して)いいですか? 漫才愛だけで頑張ります!」と心境を語った。

本番前には同じ審査員のダウンタウン松本に「私、どうですか?」と何度も尋ねて不安と闘っていたという。

注目の採点では、1番手登場の令和ロマンに94点。「トップなのに会場を沸かせていた。勢いがあって、好みの漫才です」と好意的だった。

その後も96点を与えたさや香、ヤーレンズをはじめ、ファーストラウンドでは10組中9組が90点以上。決勝まで勝ち抜いた漫才師にリスペクトを表した。さや香には「漫才の展開力はさすが。エンゾ(ネタ中のブラジル人)の年齢には、びっくりしました」とコメントした。

ともこは妹やすよ(48)とともに漫才師として活動中。吉本興業のメイン劇場、大阪・なんばグランド花月(NGK)に定期的に出演し、客席の爆笑を呼んでいる実力派。

姉妹の祖母は上方漫才のレジェンド「海原お浜・小浜」の小浜さん(故人)。女流漫才のトップとして上方漫才大賞を受賞(1967年)した実力者であり、テレビでも人気者だった(やすよ・ともこの漫才の師匠は、小浜さんの意を受けた中田ボタン)。

小浜さんの息子(ともこ、やすよの父)もかつて漫才師、海原かける・めぐるの「かける」として舞台で活躍した(75年、上方漫才大賞新人賞)。相方の「めぐる」はその後、吉本新喜劇に移った池乃めだか。

さらに上沼恵美子が10代のころ、姉妹漫才コンビ「海原千里・万里」(上沼が千里)として旋風を巻き起こしたが、こちらも海原一門。上沼は21年までM-1グランプリの審査員を務めたが「女流漫才師の目」という意味では、ともこが上沼の後継者となる。

【M-1】第19代王者は?/ライブ速報