結成15年以内で争う漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2023」決勝が24日、都内のテレビ朝日で行われ、令和ロマンが第19代王者に輝いた。さや香、ヤーレンズとの最終決戦を制した。吉本興業所属芸人として3年ぶりの栄冠。史上最多8540組の頂点で、賞金1000万円などを手にした。

「M-1グランプリ2023」で優勝した、お笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(M-1グランプリ事務局、共同)
「M-1グランプリ2023」で優勝した、お笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(M-1グランプリ事務局、共同)
「M-1グランプリ2023」で優勝し、ポーズをとるお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(共同)
「M-1グランプリ2023」で優勝し、ポーズをとるお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(共同)
「M―1グランプリ2023」で優勝し、記者会見するお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるまさん(左)と松井ケムリ(共同)
「M―1グランプリ2023」で優勝し、記者会見するお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるまさん(左)と松井ケムリ(共同)
「M―1グランプリ2023」で優勝し、ポーズをとるお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(共同)
「M―1グランプリ2023」で優勝し、ポーズをとるお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(共同)
「M-1グランプリ2023」で優勝した、お笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(M-1グランプリ事務局提供、共同)
「M-1グランプリ2023」で優勝した、お笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま(左)と松井ケムリ(M-1グランプリ事務局提供、共同)

初審査員の海原ともこ、10組中9組に90点以上 決勝残った漫才師にリスペクト表す

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<最終決戦の成績>


ネタ順コンビ名票数山田大吉富澤海原礼二松本
令和ロマン
ヤーレンズ
さや香


令和ロマン(吉本興業所属)

くるまが見つけたサブスクでお勧めのドラマ。クッキー工場が自動車の製造に挑戦するというが、「ライバル」トヨタの社員?がやってきて…。

◆くるま「来年も出まーす!」

◆ケムリ「出るみたいです」


◆松本「1本目より強いネタを残してた。根性勝ち。2本目によう残してたな」

◆礼二「大きいネタ持ってきた」

◆山田「さや香が最後のネタ全然よくなかった」


ヤーレンズ(ケイダッシュステージ所属)

「ラーメン屋」。外れのラーメン屋に来てしまった出井。駐車場が潰れてラーメン屋になるという、映画「ベンジャミンバトン」のような通常と逆の成り立ちに…。


さや香(吉本興業)

最先端技術と一般人の乖離が生じているのは数学に原因があるという新山。四則演算だと少ないので新たに作った「見せ算」をプレゼンする。


【イラスト】23年M-1最終決戦の成績
【イラスト】23年M-1最終決戦の成績

<ファーストラウンドの成績>


順位ネタ順コンビ名得点山田大吉富澤海原礼二松本
 3さや香65998949593969489
 6ヤーレンズ65693919793969393
 1令和ロマン64892919493949490
 5マユリカ64592909692929291
 7真空ジェシカ64390959391919192
 4カベポスター63594898889959288
 10モグライダー63287899091939191
 8ダンビラムーチョ63193899291908987
 2シシガシラ62787889190929188
10 9くらげ62089878990899086


令和ロマン(吉本興業所属)

トップバッターで登場。少女漫画などで転校生と主人公は角でぶつかるが、同じ学校に行くはずなのに直角になっているのは向きがおかしい?

◆松本「1発目から審査員泣かせ。90点台しかありえない」

◆礼二「ここ何年かのトップで一番すごい」

◆富澤「トップから爆発」

◆海原「勢いがあって、好み。顔じゃないですよ」

◆塙「脱線と暴走とうまく入っていた」

◆大吉「最後のたたみ方がもったいなかった」


シシガシラ(吉本興業所属)

敗者復活枠が2番手で登場。「看護婦」「スチュワーデス」など使わなくなった言葉があるのに、ハゲに対し「ハゲ」と言うのはいいのか。

シシガシラ627点獲得も敗退「松本さん、またハゲネタで会いに来ますからね!」

シシガシラ敗者復活戦制し決勝最後の1枠に滑り込む 準決勝敗退21組から勝ち抜く

◆富澤「後半ちょっと失速したのがもったいない」

◆塙「ハゲネタだけだったので爆発力がそこまででも」

◆大吉「もっとおもしろくなりそうな状態がずっと続いていた」

◆海原「ワードは面白かったが、もっと、もっとという爆発しなかった」

◆松本「つかみは面白かっただけに、ずっとハゲでいっちゃうのかと」


さや香(吉本興業所属)

昨年2位の優勝候補が3番手で登場。「ホームステイの受け入れ」。ブラジルから「エンゾ君」が来るのに緊張しすぎて引っ越そう(飛ぼう)とする石井。代わりに受け入れようとする新山だったが…。

さや香659点で暫定1位 昨年準V実力に審査員軒並み高得点「さすがのしゃべくり」

◆礼二「いいしゃべくり。さすがさや香」

◆大吉「最後の最後も逆転があって面白い」

◆塙「めちゃくちゃうまい。題材がちょっとピンとこなかった」

◆富澤「熱の上げ方がうまい」

◆松本「令和ロマンは超えてないかなと」


カベポスター(吉本興業所属)

4番手で登場。願いごとが叶うおまじないのため、深夜の学校に忍び込んだ永見。そこには若い女性の音楽教師と校長の姿が…。

カベポスター決勝4番目、635点獲得 昨年84点と辛口の山田邦子から94点獲得

◆山田「品がいい」

◆礼二「もうちょっと受けてもよかった。もう1つ爆発力があれば」

◆松本「4分に向いてないのかな。6分ぐらいならもっと面白そう」

◆富澤「最後かんだのが面白かったので1点プラス」

◆大吉「最初の爆笑へ向けての我慢の時間がちょっと長い」

◆塙「M-1だともうちょっと掛け合って熱を出さないと難しい」


マユリカ(吉本興業所属)

5番手で登場。「夫婦の倦怠期」。不倫がバレた阪本。きっかけは頭痛薬だったという。妻役の中谷は怒りのあまりに頭痛が…。

初出場マユリカ645点 松本人志は中谷のピンク衣装に「キモダチだけやなくヨゴレ」

◆大吉「中谷は声が通る。阪本は演技がうまい」

◆山田「すごく面白い。12年何やってたの」

◆松本「心地の良い笑いの上がって行き方」

◆礼二「阪本のキャラがじわじわくる」

◆海原「なんか2人ともちょっときちゃない。最後に爆発的なものがあるのはすごい」

◆大吉「緊張していたのか、普段のデキならもっと面白いのでは」


ヤーレンズ(ケイダッシュステージ所属)

6番手で登場。「引っ越し」。大家さんにあいさつにきた出井。出てきた大家さんは「全力おてんばおばさん」で名前が「「恩奈残(おんな・のこ)」だという。

◆海原「ずーっとニヤニヤしてずーっと面白かった」

◆松本「ずっと面白かったから、後半みんな疲れちゃった」

◆山田「12年で初登場、今まで何やってたの~?」

◆礼二「心地いいテンポとボケの数。M-1に合っている」

◆大吉「ちりばめている小ボケがずっと光っている」

◆塙「題材が分かりやすい。ベタが一番面白い」


真空ジェシカ(プロダクション人力舎所属)

7番手で登場。休日は「映画館」ではなく「B画館」に行くという川北。ガクにまず「C画館」でも「D画館」でもなく「Z画館」の説明を始める。そこには「Z」な客や作品が。

◆大吉「このネタはこの2人しかできない」

◆塙「もっとわけ分からないネタをM-1でやってもよかった」

◆富澤「ボケが結構高度」

◆海原「もっと奇抜なことを期待してしまった」

◆松本「笑いは遠近感。去年は遠すぎた。今年はちょうど良い距離感だった」====


ダンビラムーチョ(吉本興業所属)

8番手で登場。バイトでカラオケボックスを始めたという大原。口で伴奏、ガイドボーカル、「エナーイ」、「玉置浩二」など様々なモードがあるという。

◆富澤「もっと色んなことができたのかな」

◆塙「寄せでは一番うける」

◆海原「最初にグッと入り込めなかった」

◆松本「ちょっと難しかった」

◆礼二「歌ネタ以外で来てほしかった」


くらげ(吉本興業所属)

9番手で登場。「名前が思い出せない」。杉が思い出せない「31アイス」、「サンリオキャラ」、「口紅のブランド」の名前をスラスラと読み上げる渡辺。

くらげ「渡辺翔太」Xトレンド入り「お笑い界にもいるんだね」「じわじわくる…」

◆松本「嫌いじゃないんですけど何でそこまで受けなかったのか…」

◆大吉「審査するとなったときにちょっと点数が入れられなかった」

◆塙「システムはいいなと思った。どういう“人”なのかが伝わらなかった」====


モグライダー(マセキ芸能社所属)

2年前のトップバッターが最後の10番手で登場。「スターにしきのあきら」。「空に太陽がある限り」は言葉が足りていないから説明が必要だという。

◆海原「“人”が出る漫才が好き。時間が早く感じた」

◆礼二「もうちょっと笑いが来てもよかったのでは」

◆大吉「歌ネタの宿命というか、展開をどう超えていくかと」

◆富澤「ともしげがちゃんとできすぎていた」

◆松本「待ち疲れと、売れちゃって練習不足かな。芝らしくなかった」


決勝進出コンビ略歴

【イラスト】23年M-1最終決戦の成績
【イラスト】23年M-1最終決戦の成績

<決勝進出コンビ略歴>

◆真空ジェシカ プロダクション人力舎所属。ガク(90年12月3日、神奈川県生まれ)と川北茂澄(89年5月23日、埼玉県生まれ)によるコンビ。学生時代に出会う。12年結成。3年連続の決勝進出。


◆令和ロマン 吉本興業所属。高比良くるま(94年09月3日、東京都生まれ)と松井ケムリ(93年5月29日、神奈川県生まれ)によるコンビ。NSC東京23期生。18年結成。初の決勝進出。


◆ダンビラムーチョ 吉本興業所属。大原優一(1989年11月6日、山梨県生まれ)と原田フニャオ(89年5月19日、長野県生まれ)によるコンビ。NSC東京16期生。11年結成。初の決勝進出。


◆くらげ 吉本興業所属。杉昇(88年5月7日、福岡県生まれ)と渡辺翔太(88年8月23日、静岡県生まれ)によるコンビ。NSC東京17期生。18年結成。初の決勝進出。


◆モグライダー マセキ芸能社所属。芝大輔(83年7月25日、愛媛県生まれ)、ともしげ(82年5月31日、埼玉県生まれ)によるコンビ。芝がともしげのコンビの舞台を見たことをきっかけに09年結成。2年ぶり2度目の決勝進出。


◆ヤーレンズ ケイダッシュステージ所属。楢原真樹(86年11月17日、大阪府生まれ)と出井隼之介(87年3月2日、神奈川県生まれ)によるコンビ。11年結成。初の決勝進出。


◆マユリカ 吉本興業所属。阪本(90年1月7日、兵庫県生まれ)と中谷(89年10月23日、兵庫県生まれ)による幼なじみのコンビ。NSC33期生。11年結成。初の決勝進出。


◆さや香 吉本興業所属。新山(91年10月17日、大阪府生まれ)と石井(88年5月28日、大阪府生まれ)によるコンビ。NSC34期生。14年結成。2年連続3度目の決勝進出。


◆カベポスター 吉本興業所属。永見大吾(89年12月19日、三重県生まれ)と浜田順平(87年4月28日、大阪府生まれ)によるコンビ。NSC36期生。14年結成。2年連続の決勝進出。

※エントリーナンバー順


<敗者復活枠>

◆シシガシラ 吉本興業所属。浜中英昌(84年1月21日、東京都生まれ)と脇田(81年10月23日、鹿児島県生まれ)によるコンビ。18年結成。初の決勝進出。

【イラスト】23年M1決勝進出コンビ
【イラスト】23年M1決勝進出コンビ



歴代のM1王者

【イラスト】M-1歴代優勝者一覧
【イラスト】M-1歴代優勝者一覧


コンビ名所属エントリー数
第1回2001年中川家吉本興業1603組
第2回2002年ますだおかだ松竹芸能1756組
第3回2003年フットボールアワー吉本興業1906組
第4回2004年アンタッチャブル人力舎2617組
第5回2005年ブラックマヨネーズ吉本興業3378組
第6回2006年チュートリアル吉本興業3922組
第7回2007年サンドウィッチマングレープカンパニー4239組
第8回2008年NON STYLE吉本興業4489組
第9回2009年パンクブーブー吉本興業4629組
第10回2010年笑い飯吉本興業4835組
第11回2015年トレンディエンジェル吉本興業3472組
第12回2016年銀シャリ吉本興業3503組
第13回2017年とろサーモン吉本興業4094組
第14回2018年霜降り明星吉本興業4640組
第15回2019年ミルクボーイ吉本興業5040組
第16回2020年マヂカルラブリー吉本興業5081組
第17回2021年錦鯉SMA6017組
第18回2022年ウエストランドタイタン7261組