俳優の高知東生(58)が26日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、36人が死亡した2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件をめぐり、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判で、京都地裁(増田啓祐裁判長)が死刑判決を言い渡したことについて言及した。

高知は「俺は死刑廃止論者ではないけれど、死刑が解決策ではないと思っている」と自身の考えを示し、「今回の青葉容疑者も生い立ちはかなり悲惨だ。だからって許されない犯罪だが、逆境で生きてきた人が社会を恨み、凶悪犯罪に走ってしまうことはこれまでも沢山あった。裁判や捜査で明らかになった幼い頃の逆境体験についてもっと詳しく掘り下げ、どの時点で支援を入れるべきだったか?家庭状況を把握するチャンスはなかったか?など検証が必要だと思っている」と被告が犯行に至った背景に思いをめぐらせた。

その上で「大事なのは同じ様な事件を繰り返さないことだよな。オウムの時も思ったが、死刑執行すればそれでいいのか?というもどかしさを感じている」と、死刑判決に複雑な思いをにじませた。