女優三浦透子(27)が1日、大阪市内で屋比久知奈(29)とダブルキャストで主演するミュージカル「VIOLET」の取材会に出席した。東京公演は東京芸術劇場プレイハウスで7日~21日、大阪公演はシアター・ドラマシティで27~29日。

舞台は1960年代の米国。幼い頃、父親による不慮の事故で顔に大きな傷を負い、人目を避けて暮らしてきた女性バイオレットが、人生を切り開くために長距離バスで人生初の旅をするの物語。

三浦はバイオレットを演じる上で、コンプレックスがあるがゆえの「暗さと内側に持つ熱さ」の両方を演じる必要があった。

「難しかったことであり、面白い、楽しいと感じる部分でもあった」と振り返りながら、「彼女が本当に治したかったのが顔の傷なのか、心の傷なのかを、ずっと反すうしながら稽古の時間を過ごしました」。

自身は、心の傷を癒やす旅だと解釈したといい、「顔の傷という物理的なものは消せなくても、心の中にあるものなら、自分次第で向き合って癒やすことができるんだっていうところが、私はこの物語に希望を感じました」と笑顔を見せた

今作は故蜷川幸雄さんの弟子の演出家藤田俊太郎氏が19年に英ロンドンで演出デビューをした記念作。梅田芸術劇場と英国チャリングクロス劇場の共同プロジェクトで、20年には日本公演も行ったが、東京以外で開催されるのは初となる。

大阪公演については「反応がダイレクトに伝わってくるなっていう印象はあります。ミュージカルで地方を回らせていただくのは今回が初めてなので、ストレートプレーとは、また違うレベルで共有できるのは楽しみです」。

「エネルギーあふれる作品。自分もエネルギーを使わないと演じきれないので、皆さんもエネルギーを浴びに来ていただけたら」とアピールした。

公演は福岡、宮城でも行われる。