外国作品賞は、次期ローマ教皇を決める選挙(コンクラーベ)を描いた米・英合作映画「教皇選挙」(エドワード・ベルガー監督)が受賞した。
11月22日に東京・築地の日刊スポーツ本社で開催した、選考会での議論を公開する。(選考委員は敬称略)
<外国作品賞ノミネート>
「教皇選挙」(エドワード・ベルガー監督)
「ワン・バトル・アフター・アナザー」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)
「F1/エフワン」(ジョセフ・コシンスキー監督)
「ANORA アノーラ」(ショーン・ベイカー監督)
「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」(クリストファー・マッカリー監督)
駒井尚文(映画.com編集長) 「教皇選挙」も良かったんですけど「ワン・バトル・アフター・アナザー」は別格。あれしか、ないでしょう。レオナルド・デイカプリオの新作で、米アカデミーでもオスカーを取りにいっている。オスカー大本命で、公開を26年までとっておけば良かったものを、ワーナー ブラザース ジャパン合同会社、ワーナー・ブラザース映画が12月31日をもって、日本での劇場配給業務を終了してしまいますので…。
伊藤さとり(映画パーソナリティー) 「教皇選挙」は、全てのテーマが詰まっていたと思う。何が起こるか分からない中、カテゴライズされる怖さを描いている。国籍の話になり、性別を問うっていうオチになる。(そうしたテーマを映画で描くことは)今の世界に、すごく必要なことだなと思っていて、政治も動いていて、それぞれの国のトップが強い人で何が起こるが分からない状況だから。デザインは最高。映画のクオリティーはもちろん、メッセージ性が本当にすごかった。
福島瑞穂(参院議員) 古色蒼然(そうぜん)たると思いきや、性別が問われたり、いろいろなテーマが重層的に入っていて…それらを安っぽくなく描いている。その上、実際のコンクラーベとシンクロしたところもあって、教皇をこういう風に描けるのかと思った。教皇のベッドは、意外に質素で驚きました。
品田英雄(日経BP総研客員研究員) 配信が伸び、米ハリウッドの作品開発力は落ちているのでしょうか?
駒井 人材は(配信に)流れています。ハリウッドの流れを吸収しつつある。
品田 映画館に行きたい人は多いが、映画を作りたい人が、必ずしもそこにいないのですね。
寺脇研(映画評論家) 映画のミニシアターの役割は(映画の普及、多様性において)大きいが支援がない。
伊藤 つぶれていっている現実があります。
寺脇 (大規模な)シネコンから、はみ出した映画をかけるところがない。(ミニシアターと大規模シネコンの)中間とも言えないシネコンも、大きな構えで映画を作ると、上映したがらない。
<投票1回目>
◎「教皇選挙」 12
「ワン・バトル・アフター・アナザー」 2
「F1/エフワン」 1
※過半数の8票を得た作品、俳優が受賞



