戦後の宝塚歌劇団を支え、歌劇団名誉理事だった渡辺武雄(わたなべ・たけお)氏が17日午後0時13分、肺炎のため大阪府豊中市の国立病院機構刀根山病院で死去した。93歳。台北生まれ。葬儀・告別式は近親者だけで行う。喪主は長男曜一(よういち)氏。

 1951年に入団。演出家、振付家として活躍する一方、日本各地に伝わる民俗芸能に注目、58年に宝塚歌劇団に創設された郷土芸能研究会の中心的役割を果たした。

 各種芸能を映像などに記録し、それらを素材として舞台化。61年の「火の島」で芸術祭賞を、91年に勲四等瑞宝章を受けた。