サッカー元日本代表MF中田英寿氏(34)が、3月5日から初めて地上波テレビで冠番組を持つことが23日、分かった。日本テレビ系「中田英寿

 日本をつなぐ-Revalue

 NIPPON

 Project-」(土曜午後9時54分)で、同氏が09年4月、沖縄から北上する形で始めた日本の旅を映像化し、週1回放送の5分間番組になる。

 中田氏は06年W杯ドイツ大会限りで現役を引退し、世界中を旅する「旅人」になった。関係者によると、約2年間、世界を回った後に中田氏が感じたことは「日本という国の素晴らしさ」だったという。そして、日本の旅を所属事務所の関係者らと開始。その5カ月後には、雑誌AERA(朝日新聞出版刊)で旅の内容をリポートした連載「つなぐ」が始まった。伝統工芸の現場や神社仏閣、こだわりの農業の畑などを中田氏が訪れ、その時に感じたことを自ら執筆している。

 サッカー関係者の間では、世界レベルを知る中田氏に対して「現役復帰、もしくは指導者としてピッチに戻ってほしい」という声がいまだに多い。しかし、本人にその意向はなく、サッカーを通じてのチャリティー活動と並行し、現在も「月に10日」のペースで日本の旅を続けている。その中でAERAの連載、同番組の制作にも意欲を示しているが、番組上での演出はなく、自分の行きたい場所を訪ね、自分の勉強のためだけの話を聞く様子をカメラに収めているという。

 第1回は中田氏が、染色家で国から人間国宝に認定された志村ふくみさん(86)に会いに、京都を訪れた様子が放送される。