神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件で、警視庁が被害者の身元を公表してから一夜明けた10日、最年少の被害者となった群馬県邑楽(おうら)町の高校1年、石原紅葉(くれは)さん(15)が通っていた高校の校長が取材に応じた。

 校長は「無事に帰宅してくれることを願ってたが、こうした結果になってしまい言葉が出ない」と悲痛な思いを語った。

 石原さんは、8月28日夕、神奈川県藤沢市にある小田急線片瀬江ノ島駅の改札を出たのを最後に行方不明になっていた。その日は高校の始業式だったが、午前8時30分ごろに石原さん本人から「体調不良なので、今日は欠席します」と学校に連絡があったという。

 芸術科の美術コースで学んでいた石原さんは、美術部で活動していた。1学期の欠席は1度もなく、夏休み期間中も学校の登校日や部活活動を休むことはなく、いつも通り登校していた。校長は「家でも両親などに『高校が好きだ』と話していたらしい。変わった様子もなく、どうして突然いなくなったのか分からない」と困惑した表情を浮かべた。学校は、同級生などへの聞き取りも行ったが、自殺をほのめかすような言動は全くなかったという。

 この日、同校の生徒らは通常通り登校した。午前中に全校集会が行われ、校長からの説明のあと、1分間の黙とうを行った。ショックで涙を流す生徒もいたという。高校は今後、保護者向けの説明会を行う方針。