韓国出身の人気アーティストグループ「BIGBANG」のG-DRAGON(29)がこのほど、自身でプロデュースした飲食店「GDカフェ」を韓国・済州島のリゾート施設「済州神話ワールド」でオープンした。内装に花をちりばめ、自分でも描いたり、コーヒーやデザートなど、好物にこだわったメニューを提供。ヘッドホンなどの私物も展示した。先月27日に兵役のため入隊したが、ファンとのつながりを保つ“聖地”のような存在を残していた。

 G-DRAGONは先月25日、GDカフェを含めた外食施設のオープニングイベントに出席。「このカフェは、皆さんがいつ来てもゆっくり休めるようなスペースになれたらいいと思います」とあいさつした。短髪に水色のスーツ姿。入隊2日前だったが、にこやかな表情を見せ、集まったファンから歓声を浴びた。

 この施設は、所属する芸能事務所「YGエンタテインメント」が運営し、焼き肉や海鮮などのレストランが並ぶ。その一角に、直径40メートルほどの円形エリアがある。天井が傾いた半円形の建物が2つ合わさり、空から見ると「GD」の文字が浮かび上がるという。

 中に入ると、直径7メートルほどの黄色い花が天井につるされ、その大きさに驚かされた。断続的に緑の葉が上下に動き、生きているみたいだ。同じ大きさの赤い花も別の天井にあり、思わず見入ってしまう。テーブルにも赤い花が並び、G-DRAGONが描いた水色の花が、内壁にあった。

 男性スタッフ(30)は「このカフェは“少年”のイメージ。花で明るさを表現しています。赤や黄などの暖色が多くて、『訪れた人が気楽になれるように』という思いが込められています」と説明した。記者が訪れた今月上旬には、ゆっくりとソファでくつろぐ若い女性が多かった。

 カフェだけに、提供するコーヒーにもこだわりがある。エチオピア産などのブレンドに、チョコレートやナッツの風味を加えたものと、グレープフルーツで酸味を利かせたものの2種類を用意。どちらもG-DRAGONの好みで、特別な味にしたかったという。

 室内には、オープニングの際に製作した右手の手形や、ヘッドホンやマイク、ブーツなどの私物、ロゴ入りの公式グッズが並べられ、ファンなら何時間いても飽きないだろう。韓国・仁川(インチョン)から訪れた23歳女性は「花がきれいで、とてもステキです。タレントの店を作ってくれるのはうれしいし、特別な意味がある」と、力を込めた。

 G-DRAGONは来年11月に除隊予定で、芸能活動再開まであと2年弱。このカフェが、待ち続けるファンの心を癒やしてくれそうだ。【柴田寛人】