発明家のドクター・中松氏(91=本名・中松義郎)が31日、都内で緊急会見を開き、新型コロナウイルスによる肺炎のため29日に亡くなった、ザ・ドリフターズのメンバーでタレントの志村けん(本名・志村康徳=しむら・やすのり、享年70)の死を悼んだ。

中松氏は「志村さん、もちろん知っていますよ。ザ・ドリフターズの面々とテレビに出たことがある」と親交があったことを明かした。志村さんが「ボーヤ」と呼ばれていた、ザ・ドリフターズの見習い時代から知っていたという。初主演映画「キネマの神様」(山田洋次監督)への主演が決まっていたことにも触れ「主演も決まっていたのに、本当に残念なこと」と惜しんだ。

志村さんは今月17日に倦怠(けんたい)感があったため自宅静養に入り、19日に発熱と呼吸困難の症状が出て、20日に訪問診察を受けた。医師の判断で東京・港区内の病院に搬送され、重度の肺炎と診断されてそのまま入院。21日に人工呼吸器をつける際、麻酔で眠った後、意識を失い、23日に新型コロナウイルス検査で陽性と判明。24日に新宿区内の国立国際医療研究センターに転院して治療を続けていた。

感染後、一気に重症化するのが新型コロナウイルスの恐ろしいところだ。中松氏は「70歳といったら、まだまだお若い。私は92歳に近いわけですから…こんなこと言ったら、私など即、死んでいるわけです。それだけ、コロナが恐ろしいということ」と強調した。その上で「無関心が1番、ダメ。。若者は、かからないよなどと町に繰り出しているようだけど、志村さんも元気だったのに、あっという間に亡くなってしまった。皆さんも、気を付けて個人封鎖をしていただきたい」と、若者に安易な外出を控えるよう訴えた。【村上幸将】