大阪府の吉村洋文知事(44)は22日の定例記者会見で、新型コロナウイルス対策で実施している大阪府の休業要請に応じない施設名の公表について「今週末にも第1号の公表となる」と、時期を明言した。

施設名の公表は特措法45条に基づくもの。大阪府に多数寄せられているパチンコ店を念頭に、吉村知事は第1号の公表後には「来週以降、さみだれ式な要請と公表が繰り返されることになる」とした。

現状について吉村知事は「いきなりやるのではなく、民間のみなさんのお願いしていることです」と説明。大阪府は、独自の調査と府民からの情報提供などで各施設の営業状況の調査を進めている。既に600件以上の情報が寄せられており、大半はパチンコ店に関する内容だという。府職員が施設を訪問して状況を確認。まずは電話連絡で要請し、それでも応じない場合は文書で個別に協力を要請している。「専門家の意見を聴いて、感染拡大防止の観点から、優先的にやっていきたい」とした。

公表により事業者から訴訟を起こされた場合について、吉村知事は「こちらとしては法と手続きにのっとり、進めていく。何ら違法なことはしていない。裁判が行われたら受けて立つ。裁判を恐れて(公表を)やめることはしない」と話した。

この日も営業を続け、多くの客が訪れた大阪市内のパチンコ店は「明日(23日)は定休日。24日の営業は未定です」とした。

    【松浦隆司】