総務省幹部の違法接待問題で、在職中の突出した高額接待が批判されている山田真貴子内閣広報官の問題が、菅政権を追い詰めている。

菅義偉首相は、首相会見の司会を務める山田氏の続投を表明。26日は緊急事態宣言の先行解除という節目にもかかわらず、会見を取りやめてまで「山田氏隠し」に徹したが、約18分に及んだぶら下がり取材でも山田氏の質問が続き、首相がいらだつ場面もあった。

接待側の「東北新社」では社長の引責辞任や首相の長男正剛氏の役職解任に発展。山田氏の辞任を求める野党からは「月額117万円を超える給与の10分の6返納だけで逃げ切るのか」(関係者)との指摘があるほか、自民党内でも「首相が山田氏を守っているように見えれば、また支持率が低下しかねない」(関係者)との懸念がある。

1都3県の緊急事態宣言解除の際には首相は会見する見通しだが、山田氏の進退は当面くすぶりそう。3月1日の衆院予算委員会集中審議では再び違法接待問題が取り上げられ、首相への追及が続くことになる。