上野動物園のジャイアントパンダ、シンシンが23日に双子の赤ちゃんを出産した場面の動画が同日、東京動物園協会によって公開された。

同日0時1分の破水では、水が飛び散るような音とともに、シンシンが前のめりになり、前方に水が飛び散る様子が映された。

午前1時3分の1頭目の出産では、シンシンの下腹部から、「キー」という高い鳴き声をあげながら生まれた赤ちゃんが、はっきりとカメラにとらえられた。シンシンはすぐに赤ちゃんを口でくわえ、抱き締めるようなしぐさをみせた。

午前2時32分の2頭目の出産では、赤ちゃんは、カメラに背を向けて座り込むような姿勢のシンシンに隠れる形となったが、1頭目より短いリズムではっきりした鳴き声が響いた。

午前3時10分には、飼育員が柄のついた器具で、2頭のうち1頭を保育器に保護。3時14分の保育器の中の映像では、産毛だけで全身が赤みを帯びた赤ちゃんが、飼育員の手の中で元気に口をあけたり、首を振ったり体を動かす様子が映されている。

上野動物園は会見で、一般的にジャイアントパンダの出産後の母親の特徴として、複数頭を世話する例が少ないとして、用心の意味も込め、2頭のうち1頭を取り上げて保育器に移したとしている。残った1頭はシンシンが抱いて世話をしているという。