秋篠宮妃紀子さまの父親で、学習院大学名誉教授の川嶋辰彦(かわしま・たつひこ)さんが4日午前11時55分、東京都中央区の聖路加国際病院で死去した。81歳だった。

川嶋さんは先月19日から入院していた。詳しい病状は不明だった。入院以来これまで、紀子さま、長女の小室眞子さん、次女の佳子さまらがたびたび見舞いに訪れていた。ここ数日も連日のように見舞いが続き、容体が心配されていた。入院の日、結婚を目前に控えていた眞子さんは皇居・宮中三殿を私的に参拝した後に病院に駆けつけた。結婚後の10月29日には、小室さんも伴って見舞った。4日は紀子さま、眞子さん、佳子さまらが訪れていたという。眞子さんは午後2時50分ごろ、1人でタクシーで病院を後にした。

川嶋さんは経済学者。1940年、東京都生まれ。東大経済学部卒。米ペンシルベニア大大学院に留学後、学習院大経済学部助教授となり、76年から教授を務めた。タイの山岳地帯で上下水道整備のボランティア活動に学生とともに取り組んだほか、国土交通省の審議会で専門委員も務めた。

秋篠宮ご夫妻が結婚した90年当時は、学習院大構内の教職員用共同住宅に住んでいたため、紀子さまは「3LDKのプリンセス」などと呼ばれた。川嶋さんはいつも穏やかな笑みを浮かべて取材に対応。90年1月の一般の結納に当たる「納采の儀」は、この住宅の部屋に秋篠宮さまの使者を迎えて行われた。90年6月の「結婚の儀」当日は、娘の手を握って送り出した。

紀子さまが眞子さんを懐妊したことが明らかになった91年3月には、初孫が誕生する喜びを白楽天の漢詩に託してコメントしたこともあった。