将棋の最年少5冠、藤井聡太王将(竜王・王位・叡王・棋聖=20)が羽生善治九段(52)の挑戦を受ける、第72期ALSOK杯王将戦7番勝負第5局が25日、島根県大田市「さんべ荘」で始まった。第4局を終えて2勝2敗のタイ。初防衛、5冠堅持を目指す藤井か、前人未到のタイトル獲得通算100期に挑む羽生か。どちらが勝っても「王手」となる。
午前9時、立会人の福崎文吾九段(63)が定刻になったことを告げると、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の藤井はいつものようにお茶を一口飲む「初手お茶」で心を整えてから飛車先の歩を突いた。羽生は一呼吸置き、角道を開けた。
第1局は、藤井が一直線の攻めで熱戦を制し、第2局は羽生が渾身(こんしん)の研究手で逆襲の1勝を挙げた。第3局は藤井が快勝し、第4局では先手番の羽生が藤井の得意とする戦法「角換わり腰掛け銀」に挑み、快勝した。今シリーズは先手番が勝ち続ける一進一退の攻防戦が繰り広げられている。
現在、藤井は未放映のテレビ棋戦を除いて先手番は26連勝中。「鉄壁の先手番」を誇る藤井に対し、羽生は後手番でのブレークを狙い、戦型を横歩取り誘導した。羽生の“伝家の宝刀”である後手番での「横歩取り」。大一番でついに宝刀を抜いた。
対局は持ち時間は各8時間の2日制。1日目は夕方に封じ手をする。2日目は26日午前9時に再開する。

