世界各国の万博を訪れ、「万博おばあちゃん」として知られる愛知県瀬戸市の山田外美代さん(76)が5日、「万博を訪れた最多日数」の記録保持者としてギネス世界記録に認定された。記録は1970年の大阪万博から8カ国11会場を計648日訪れたとした。偉業達成の表彰式では「人は自分のやりたいことや目標が定まれば、毎日元気に生活できる」と金言を残した。
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大阪・関西万博のスイスパビリオンの認定式には万博で知り合った多くの海外スタッフがお祝いに駆けつけた。手拍子とともに「おめでとう~」コールを受けた山田さんは「やりすぎだよ~」と照れ笑い。
1日1日を積み重ねた結果、9月5日で、万博を訪れた日数が計648日となったことに「認定されるとは思っていなかった」と喜び、「万博は毎日違うことが待っている」と笑顔を見せた。
05年に地元・愛知で開催された「愛・地球博(愛知万博)」との出会いが、人生を大きく変えた。「私は過去に何度も手術をし、前向きに生活できるか心配した時期がありました。愛知万博でのたくさんの人、モノ、コトとの出会いは私の生活や体、心を変えてくれました」。
自宅からバスで10分の愛知万博に毎日通うようになり、海外パビリオンのスタッフらと交流を深め、結局、全185日休まず、来場。10年の中国・上海万博でも現地に住んで全日来場し、その後もヨーロッパや中東の万博を訪れた。大阪・関西万博は一時移住した会場近くの大阪市内の団地から、「全制覇」を目指して初日から来場し、5日で146日目となった。1日平均の滞在時間は約3時間だが、すでにすべてのパビリオンを制覇した。4度目の皆勤を目指している途中での偉業達成だった。
万博直前までは多くの薬を服用していた山田さんだが、開幕後は体調がすこぶるいい。主治医からは「気持ちが前向きになり、毎日、違う世界をみているからお薬は減らそうね」と“万博効果”のアドバイスを受け、いまは3錠だけになった。万博おばあちゃんはきょうも元気だ。【松浦隆司】
◆山田外美代(やまだ・とみよ)1949年(昭24)、石川県白山市(旧鶴来町)生まれ。幼少期に父の仕事の都合で愛知県瀬戸市へ。昨年12月に夫と息子とともに一時移住した会場近くの大阪市内の団地から、毎日欠かさず大阪・関西万博に通っている。大阪では地元の人とコミュニケーションをとれる銭湯通いにもハマっている。
<大阪・関西万博での主なギネス世界記録>
▼ドローンショー 4月13日の開幕日にはドローン1749機で巨大な木を描き、ギネス世界記録に認定された。アラブ首長国連邦(UAE)で記録した1400機を更新した。
▼ホイールなわとび 5月13日、大阪府豊中市の小学生ら12人が万博会場で隣の人の縄を持って一緒に跳ぶ「ホイールなわとび」を60回成功させ、初のギネス記録に認定された。
▼盆踊り 7月26日、万博会場で3946人の参加者が同時に盆踊りを踊り、最多のギネス記録を達成するとともに62カ国の参加者で国籍数の最多のギネス世界記録を達成した。

