3日に行われたJBC。門別の2歳優駿を含め、今年は4競走すべてを中央馬が勝利した。レディスクラシック、スプリント、クラシックの舞台となった盛岡は8年ぶり3回目の開催。こちらは過去2回もすべて中央馬の勝利だった。紛れの少ない広いコースというだけでなく、直線の上り坂も中央馬にとっては慣れたものなのだろう。これまで地方馬で馬券に絡んだのは14年スプリント2着のサトノタイガーだけだ。

その盛岡のJBCで最も衝撃を受けたのは02年クラシックのアドマイヤドン。デビュー戦を圧勝していたものの、それ以来のダートに加えて菊花賞4着から中1週というローテーションもあり、半信半疑で見ていた。結果は2着に7馬身差の圧勝。のちにクラシック3連覇を達成する同馬がダート適性の高さをこれでもかと見せつけた一戦だ。あれから20年が過ぎたがクラシックを制した3歳馬はほかにいない。

種牡馬となり、11年には韓国に渡ったアドマイヤドン。日韓にそれぞれ後継種牡馬も残したが、9月22日付で繁殖登録が抹消された。理由は「斃死」(へいし)。最期を知りたくなり、繋養(けいよう)先に向かった。(つづく)【牛山基康】