<ホープフルS>◇28日=中山◇G1◇芝2000メートル◇2歳◇出走16頭

ルメール騎手の1年を象徴するような勝利でした。レガレイラは1馬身ほど出遅れ、スタート直後に後方となりましたが、鞍上はすぐに腹をくくった感じでした。1000メートル通過が1分ちょうどというミドルペースの中、道中は後方3番手に待機。3角で馬群の中を上昇すると、4角はごちゃついた前の馬群をやり過ごし、大外まで出してから追い出しました。まったく慌てるところがない。これがルメールのすごさです。

馬も相当に強いですね。1度も内に入っていませんので、かなりの距離ロスがあったはずですが、最後は馬群の外から上がり最速の脚で差し切りました。勝ち時計2分0秒2はG1となってからのホープフルSレコード。2分を切っていないので平凡に見られがちですが、この時期のタフな中山芝を考えれば速いタイムです。馬っぷりのいい牝馬で、祖母の半兄にディープインパクトがいる良血馬。来春の進路も楽しみです。

2着シンエンペラーは上手に競馬をしました。ゲートを出て、好位の内につけて、しっかり抜けてきました。苦しい競馬になった前走・京都2歳Sとは違い、100%の力を出せたと思います。今回は勝ち馬の決め手に脱帽ですが、クラシックが楽しみな1頭です。

3着サンライズジパングには驚きました。思えば、昨年1着のドゥラエレーデもダートで勝ち上がった馬でした。この時期は芝だ、ダートだと決めつけるには早いのかもしれませんね。

今年はルメール騎手とイクイノックスの1年でした。3月のドバイから大活躍が始まり、世界一のレーティングを維持したまま、結果的にラストランとなったジャパンCも完勝しました。引退は残念でしたが、復活したドウデュース、3冠牝馬リバティアイランドなどスターホースはまだまだいます。来年の競馬も楽しみです。(JRA元調教師)

レガレイラでホープフルSを制してファンの声援に応えるルメール騎手(撮影・丹羽敏通)
レガレイラでホープフルSを制してファンの声援に応えるルメール騎手(撮影・丹羽敏通)