改正競馬法が11日、参院本会議で可決、成立した。主な改正点は3つ。<1>地方競馬への支援措置拡充を目的としたJRAからNARへの資金支援の5年間延長、<2>馬産地振興に向けた支援の恒久化、<3>競馬に対する国民の信頼を確保するための措置の充実。

<3>は公正確保を守るために踏み込んだ改正となった。これにより、主催者として馬主に対して処分を行うことが可能となる。21年2月までに厩舎関係者169人が新型コロナウイルスの持続化給付金を不適切な形で受給していたことを受け、その指南役であった馬主資格も持つ税理士に対して、競馬法を頂点とする競馬施行規程では対処ができなかったためだとみられる。また、厩舎関係者が勝馬投票券を購入した際の罰金の上限が現行の100万円から200万円に引き上げられるなどの改正も盛り込まれた。

改正競馬法は23年4月1日の施行となる見通し。