JRAは10日、2022年度JRA賞競走馬部門の受賞馬を発表した(年齢は明け年齢)。

最優秀障害馬には春の中山グランドジャンプを制したオジュウチョウサン(牡12、和田正)が選ばれた。16~18年、21年に続き、史上初となる5度目のJRA賞受賞となった。絶対王者オジュウチョウサンが138票を獲得し、137票で2位ニシノデイジーと、わずか1票差の大接戦を制した。

現役ラストイヤーとなった22年は3月の阪神スプリングジャンプ(3着)で始動。中山グランドジャンプで2年ぶり6度目の勝利を挙げ、史上最多となるJ・G1・9勝とともに、JRA調教馬初となる11歳での重賞制覇という記録を打ち立てた。秋は東京ハイジャンプで9着に敗れ、ラストランとなった中山大障害は6着に敗れたが、レース終了後には引退式が行われ、多くのファンが最後の雄姿を見届けた。

平地未勝利から障害競走の絶対王者へと上り詰め、18年には平地に戻り有馬記念にも挑戦。連敗続きで迎えた21年の中山大障害で復活を遂げ、22年は年齢の壁を打ち破る偉大な勝利を挙げた。通算成績は40戦20勝。障害競走の価値を高め、さまざまな壁を越えていった不世出の名馬に5度目の栄冠は輝いた。