夏の小倉競馬がいよいよ始まる。開幕週は日曜にハンデ重賞、サマー2000シリーズ第3戦の小倉記念(G3、芝2000メートル、13日)が行われる。ここに照準を合わせてきたのが昨年の覇者マリアエレーナ(牝5、吉田)。暑い夏コクはパフォーマンスを発揮するのにベストの舞台。56・5キロのハンデも経験済みで、史上2頭目の小倉記念連覇を狙う。

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昨年の小倉記念は圧巻だった。マリアエレーナはほぼ持ったままで4角先頭。後続を5馬身ちぎった。5馬身+鼻差3着のジェラルディーナが3カ月後にG1馬(エリザベス女王杯)となったのだがら、いかに強烈なパフォーマンスだったかおわかりいただけるだろう。

その後はすべて重賞に出走。G1でも崩れないが、G3でも勝ちきれない結果となっている。高島助手は「前走の鳴尾記念(5着)はいい形だったけど、強風で直線は向かい風が強かった。その前の大阪杯(5着)は(良発表でも)馬場が緩かったのが影響しました」と敗因を分析する。ただ、それぞれのレースに全能力を発揮できない原因があったとしたうえで「やっぱり最後、詰め切れないのは坂があるのかな」とも。昨秋以降に走った東京、中京、阪神は最後の直線で上り坂が待ち構えている。それがゴール前でわずかながらスピードを鈍らせていた。

その点、小倉は直線が完全な平たん。全能力を余すことなく発揮できる。また、マリアエレーナは暑い時季も得意。「早めに入厩させて、ゆっくり仕上げるいつものパターン。夏場にかけて体調が上がってくる馬で、今年もいいですよ」と同助手。実際、3日の1週前追い切りでは、騎乗した松山騎手が時計(Cウッド6ハロン78秒9)を聞いて「自分の体感よりもしっかり動いている」と気配の良さを口にしていた。

56・5キロのハンデは1月の愛知杯(3着)で経験済み。楽ではないが、絶好の舞台設定と好きな時季が重なるとあれば、大きな障壁とはならない。鬼神のごとくパフォーマンスを再現。04、05年のメイショウカイドウ以来、史上2頭目となる小倉記念連覇も十分可能といえそうだ。【明神理浩】

◆連覇 これまで小倉記念を連覇したのは04、05年のメイショウカイドウ1頭だけ。同馬は05年小倉大賞典、北九州記念(当時は芝1800メートル)も勝ち、小倉古馬重賞完全制覇を達成している。騎手の連覇は3人。カイドウに騎乗した武豊騎手。11年イタリアンレッド、12年エクスペディションの浜中騎手。松山騎手は21年モズナガレボシ、22年マリアエレーナで連覇しており、今年は3連覇の偉業がかかる。調教師は04、05年の坂口大師、11、12年の石坂正師と83年スナークアロー、84年オーゴンタケルの柳田師の3人。