牝馬3冠最終戦、秋華賞(G1、芝2000メートル、13日=京都)の追い切りが9日、東西トレセンで行われた。調教を深掘りする「追い切りの番人」では藤本真育(マイク)記者が、桜花賞馬ステレンボッシュ(国枝)に注目した。最終追い切りはCウッド3頭併せで、強めの追い切りを消化。ラストの反応には良化途上の印象も、名門の厩舎力で本番では上昇してくる可能性もありそうだ。
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★81秒3-11秒4
現状、ステレンボッシュは良化途上にある。最終追い切りは戸崎騎手を背にCウッドで3頭併せ。6ハロン81秒3-11秒4で、外の僚馬モスクロッサー(3歳1勝クラス)には2馬身追走して半馬身先着したが、本番で争う1頭のミアネーロには2馬身先行しながら併入。好時計は出ているがもうひと伸びほしかった-というのが、率直な印象だ。秋華賞歴代最多3勝の名伯楽は、どう感じたのか?
国枝師 時計は速いけど、しまいはもう少しグッとくるかと思っていた。ただ、特に息(遣い)も悪くないし、カイバ食いなども問題ないけど、(気になったのは)そのしまいだけ。ただ、これで競馬に行けばちゃんと反応してくれると思う。
振り返れば、この中間も決して青写真通りの調整とはいかなかった。9月25日の2週前追い切り後、歩様に硬さが出た。大事を取って1週前追い切りを2日から3日にスライド。Cウッドから坂路へコースも変更したが、併せたモスクロッサーに手応えで見劣った。そんな中で迎えた最終追い切り。思い描いた反応ではなかったようだが、百戦錬磨の国枝師に焦りはない。
「レースまでに良くなってくれればいいからね。(状態は)大丈夫だよ。春より(体は)しっかりしたし、精神的にどっしりした。まだ、伸びしろの大きい馬で、アーモンド(アイ)とか、サトノレイナスは(ポテンシャルが)すごかったけど、そこに近づきつつあると思っている。期待しているよ」
★経験最大の強み
アーモンドアイ、アパパネで2度の3歳3冠など、牝馬でJRA・G1・17勝。ステレンボッシュも今回が3度目の栗東滞在だ。春の桜花賞は、2週前、1週前、当週と追うごとに動きが良くなり、見事にG1初制覇を飾っている。“牝馬の国枝”として培ってきた経験値こそ、最大の強み。今回も残り4日で上昇する余地はありそうだ。【藤本真育】
■京都芝二千 不安材料はない/戸崎騎手一問一答
-ひと夏を越えての変化は
戸崎 とても成長したと感じました。ハッキングなどから1歩1歩が力強くなりました。元々あった素軽さに力強さが加わりました。
-最終追い切りは
戸崎 誘導してくれる馬に付いていって、反応を確かめてほしいということでした。力強さはありましたが、自分からというより僕からスイッチを入れる形。もうひとつ良くなりそうな感じでした。このひと追いがレースにつながってくれれば。
-舞台について
戸崎 京都の芝2000メートルという条件は全く問題ないです。非常に乗りやすい馬ですし、立ち回りがうまいですからね。不安材料はないです。

