劇的な幕切れだった。
今週の開催を最後に定年引退する木原一良調教師(70)が有終の美を飾った。
この日4頭出走の管理馬で最後に出走したヤマニンチェルキ(牡3)が大接戦を首差で勝利。JRA通算353勝目(うち重賞11勝)を挙げた。勝ち時計は1分12秒5。殊勲の酒井騎手を出迎え、感極まった表情で抱き合った。
「めちゃうれしかった。こんなことあるんだね。劇的だと思った。力が入ったな。ハラハラドキドキ。心臓に良くないよ」
単勝2番人気に推され、スタートで半馬身遅れたがすぐにポジションを挽回。好位で脚をため直線に向くと逃げ馬をじわじわと追い詰め、ゴール寸前でかわした。ガッツポーズを見せた酒井騎手も涙を浮かべて「何よりも木原先生の花道を飾れてうれしかったです。最後を任せていただいて感謝。必死でした」と会心の勝利を振り返った。
弟子の富田騎手らから花束を受け取った木原師は「ありがたいこと。(今後については)まだ頭の中は白紙。家に帰って落ち着いてから実感が湧くんだろうね」と興奮冷めやらぬ様子だった。

