スプリンターズSに続く感動的なG1勝ちを再び。高松宮記念(G1、芝1200メートル、29日=中京)のG1最前線は東京の井上力心(よしきよ)記者が、三浦皇成騎手とのコンビで挑むウインカーネリアン(牡9、鹿戸)を取り上げる。

この中間も密にコンタクトを取り絆を深めてきた人馬でのG1・2勝目、そして9歳馬史上初となるJRA・G1制覇へ、順調な調整が進められている。

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昨秋、苦労の末つかんだ三浦騎手の初G1制覇は、私を含め多くのファンの心を動かした。あきらめずに夢や目標を追い続けることの大切さを教わった。

全休日明けの火曜朝、ウインカーネリアンの背中には三浦騎手の姿があった。この中間も、普段の調教から可能な限り、ほぼ毎日またがっている。

朝一番の坂路を1本駆け上がった。9歳馬とは思えない肌ツヤの良さと切れのある動き。スピード感もあって、調子の良さが伝わってきた。鞍上は「1週前にしっかりやったことで体調はグンと上がっています。今朝も元気過ぎるくらいでちょうどいい。状態は現段階では申し分ないです。秋にG1を勝ってくれたときの状態にあると思う」と、上々の感触を伝えた。

高松宮記念は24年以来2度目の参戦。スプリント戦初出走がいきなりG1で11番人気の低評価だったが、抜群の手応えで直線に向き一瞬押し切るかのような雰囲気があったのをよく覚えている。鞍上は「馬場がかなり悪くなった中でも4着に頑張ってくれましたからね。先週の中京(の芝)はすごく走りやすかったし、いいんじゃないかと思います」と、コース適性も見込んでいる。

史上初の9歳馬によるG1制覇もかかる。なぜこんなにも若々しいのだろうか? 水出助手は「ずっと一生懸命で調教から手を抜くことがない。走るのが好きだし距離を短くして余計にもっと走りたい気持ちになっています」と明かしてくれた。

この中間、さらに絆を深めた黄金コンビで大記録達成へ。秋のチャンピオンとして並み居るスピード自慢を迎え撃つ。

◆高齢馬のJRA・G1制覇(84年のグレード制導入後) 09年天皇賞・秋、マイルCSのカンパニーから昨秋スプリンターズSのウインカーネリアンまで、のべ6勝を挙げている8歳が最高。9歳以上馬の勝利はない。高松宮記念(96年のG1昇格後)の9歳以上馬はのべ14頭の出走で19年ティーハーフの5着が最高となっている。

◆前年スプリンターズS勝ち馬 翌年の高松宮記念も勝った馬は過去に03年ビリーヴ、12年カレンチャン、13年ロードカナロアの3頭がいる。