人馬が鮮烈な“2”を掲げた。昨年王者のサトノレーヴ(牡7、堀)が“2”連覇を達成した。

中団待機から直線で一気に抜け出し、1番人気の支持にレースレコードで応えた。鞍上のC・ルメール騎手(46)は5度目の挑戦で初勝利。JRA・G1完全制覇まであと“2”とした。次走は馬の状態を見ながら、4月26日シャティンのチェアマンズスプリントプライズ(G1、芝1200メートル)が検討される。

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曇り空の下を突き進む弾丸のような勢いは、誰にも止められなかった。前年王者のサトノレーヴが駆け抜けた時間は1分6秒3。レースレコードの連覇に「パーフェクトですね」とルメール騎手も舌を巻いた。

鍛え抜かれた馬体の上で、またしても名手の手綱さばきが輝いた。前半3ハロン32秒5の速い流れを中団10番手で追走。「僕は何回もサトノレーヴの隣で競馬していた。どんな騎乗をしないといけないのか分かっていた」。昨年はナムラクレアに騎乗し、追いかけた背中を正確に記憶。能力を信じ、ライバルたちの後ろでチャンスを待った。

勝負の直線。「馬もコーナーで息が入っていた」と想像通り、力はたまっていた。前を行くライバルたちの外にすっと顔を出し、ゴーサイン。ラスト3ハロン32秒4の豪脚を解き放った。1200メートルの“短期決戦”にもかかわらず、後続につけた差は決定的な2馬身。貫禄の完勝だった。

相棒とは違い、名手にとっては待望の初制覇だった。「時間がかかりました。毎回、G1は勝ちたいけど(高松宮記念は)チャンスの少ないレースだった。今回、大きなチャンスがあったから集中しました。今日はチャンスを取りたかった」。JRA・G1・59勝目の鞍上は、5度目の高松宮記念挑戦に強い思いをぶつけた。目標とするJRA・G1完全制覇へ。残すは大阪杯と朝日杯FSの2つとした。

次に見据えるのは昨年2着に敗れた香港の舞台だ。「こういったスピード決着で結果を出せたことも、自信につながると思います」と話した堀師は「香港の招待を受諾しておりますが、状態を確認してオーナーと相談して、しっかり見極めて判断したいです」と、落鉄していた左後肢の様子も見ながらジャッジするとした。国内で再び頂点に立った充実の7歳馬。次は世界の最速を狙う。【原田竣矢】

◆サトノレーヴ ▽父 ロードカナロア▽母 チリエージェ(サクラバクシンオー)▽牡7▽馬主 里見治▽調教師 堀宣行(美浦)▽生産者 白井牧場(北海道日高町)▽戦績 17戦9勝(うち海外4戦0勝)▽総獲得賞金 7億3403万3000円(同1億8983万7000円)▽主な勝ち鞍 24年函館SS、キーンランドC(以上G3)、25年高松宮記念(G1)▽馬名の由来 冠名+夢(仏)