巨人中川は抑えとして、1球の重みを猛省するべきだ。若い横川が好投し、新人浅野にもプロ初安打が出て、8回に長野の本塁打で1点リードした直後。巨人にとっては最高の雰囲気の中で、抑えとして登場した。絶対に本塁打だけは避けなければいけない場面。1死一塁から牧への初球は、捕手大城卓が内角低めに構えていたが、真ん中低めに入った。バッテリーとして、この球種、コース選択が完全に間違いだ。

中川の得意球はスライダーだ。これを打たれたのなら、納得がいく。直球を投げるにしても、右打者に外角を右翼へ打たれたのなら、こちらも得心がいく。どちらも1発だけは避けようという意思を感じることができる。打者の出方を見ることができるので、ボール気味のスライダーから入るのが安全だ。唯一、内角の直球だけは、絶対に選択肢にのぼってこない。初球に、あまりに不用意過ぎる。抑えは1球で勝敗を背負う。「?」マークがたくさんつく配球だった。

この巨人-DeNA3連戦は、2勝1敗で勝ち越した方が上位進出の挑戦権を得るといえる、非常に大事なカードだ。初戦を取れれば、主導権を握れる。中川はプロ8年目で、通算27セーブと抑えの経験もある。大城卓も侍ジャパンに選ばれたほどの正捕手だ。今後は大事な場面になるほど、チームに与える影響を考えて配球をしてもらいたい。

両軍の先発左腕は素晴らしい投げ合いだった。巨人横川は前回先発時、リードしながら4回で交代。直後の登板で自己最多の114球を投げて8回1失点は、今後の自信にしていい。この登板で一皮むけたといえるだろう。DeNA東は今季、コントロールを武器にずっと好内容を保っている。8勝目を挙げた後に4試合連続で白星が止まっていたが、この勝利をきっかけに5年ぶりの2桁勝利はすぐに到達するはずだ。

巨人はDeNAと3ゲーム差がついた。この差は小さくない。だからこそ、残り2戦は是が非でも負けられない。

最後に初安打を打った高卒ルーキー浅野について。まだまだこれからの存在だが、まずは1軍投手のスピードに慣れることが大切。内角の直球をさばけるようになって、大きく成長してほしい。(日刊スポーツ評論家)