復調の兆しを見せた。西武増田達至投手(30)が24日のロッテ戦(ZOZOマリン)で、5-2の6回1死走者なしで登板。最初の打者には四球を与えたが、田村を遊ゴロ、平沢を空振り三振で後続を断った。

 1四球は出したものの、全体的にまとまっていた。150キロ前後の直球には勢いがあり、ゾーンの両端に決まった。土肥投手コーチが「増田らしい投球。良かった」と胸をなで下ろしたのには、わけがある。本来、6回に投げる投手ではない。抑えとして、9回が持ち場。だが、8日の巨人戦から4試合連続で失点し、抑えから配置転換された。中継ぎに回った18日のDeNA戦でも、7回に宮崎にソロを打たれた。5試合連続で失点が続いていたのだ。ようやく0で抑え、土肥コーチは「ずっと失点が続いていたからね。早く落ち着かせたかった」と話した。

 不調の原因は何なのか。増田は28セーブを挙げた昨季の映像と、今季の映像をコマ送りで見比べるなど、投球フォームの解析を繰り返した。投げ急ぎ。下半身が使えていない。思い当たることが出てきた。「難しいですね。去年、出来ていたことが出来ない」と正直に打ち明けた。

 もがく中での、ロッテ戦での好投だった。土肥コーチは「リリーフに増田が戻ってきてくれないと」と期待する。交流戦も終わり、ペナント争いも中盤戦に入った。当面、8回ヒース、9回カスティーヨが勝ちパターンの継投となりそうだが、例年にない混戦を抜け出すためには、やはり、リリーフ陣の立て直しが必須。増田の復調が待たれる。【西武担当 古川真弥】