夏の甲子園が開幕した。プロ注目の星稜(石川)奥川恭伸投手と津田学園(三重)前佑囲斗投手を野球評論家の西本聖氏がチェックした。

星稜対旭川大高 完封勝利した星稜エース奥川恭伸(撮影・上田博志)
星稜対旭川大高 完封勝利した星稜エース奥川恭伸(撮影・上田博志)

-星稜の奥川が3安打完封。最速は153キロをマークした

西本氏 高校生のレベルでは文句のつけようがない内容。ただ期待しすぎなのかどうしても気になる点がある。

-センバツで見た時に指摘していたのが踏み出す左膝が突っ張り重心が高いことだった

西本氏 そう。そこがどう変わっているかに注目していたが、左膝が突っ張るのがどうしても気になる。上半身に頼った投げ方、手投げになってしまっている。肩や肘を壊さないか心配。ボールが見えやすく、空振りが取りづらいからプロのレベルだとどうなのかと心配してしまう。

-制球も良くプロでも即戦力になりそうに見えるが

西本氏 う~ん。もしかしたら時間がかかるかもしれない。けっして悪い投手ではないし、次の試合をまた見てみたい。

-その前の試合で1失点完投勝ちの津田学園・前もプロ注目の好投手

西本氏 下半身の使い方に関しては奥川君より前君の方が良い。まだ1、2、3、1、2、3のリズムで投げているが、右足で立つ時間を長くすれば間が取れる。下半身の使い方が良いから腕も良く振れている。今は2段モーションもOKだから将来的に大きく化ける可能性があると思う。

津田学園対静岡 力投する前佑囲斗(撮影・奥田泰也)
津田学園対静岡 力投する前佑囲斗(撮影・奥田泰也)