高校野球特集の第3回は、1年生にクローズアップ。今夏の第100回大会では中心選手ではなくとも、第101回以降の主役になるタレントぞろい。

 春夏通算3度の甲子園優勝を誇る名門・帝京(東東京)で、史上初の1年生二遊間がデビューする。身長179センチの大型遊撃手・沢石淳平と、50メートル走6秒3の俊足二塁手・小松涼馬だ。前田三夫監督(69)は「夏に、1年生で二遊間を組ませたことは今までなかったと思う。沢石の守備は安心できる。なかなかいないよ。小松は運動能力が高い」と期待する。 沢石は本格的に遊撃手となってまだ1年半ほどだが「(OBで元西武の)森本さんや(日本ハム)杉谷さんのように、1年生から帝京で遊撃を守りたかった。思い切ってプレーしたい」と目を輝かせた。大阪・富田林シニア出身の小松は2番を任される可能性が高く、遠投100メートルと地肩も強い。「野手の間を抜く打球を打って、走塁でかき回したい」とイメージした。また、ベンチプレス90キロを上げるパワー自慢の加田拓哉外野手もベンチ入り。「神宮球場で1発放り込みたい」と腕をぶす。若き力が、帝京を7年ぶりの聖地へ導く。【和田美保】