鶴岡東が今夏決勝の再戦となった東海大山形に連勝し、2年連続の東北大会出場を決めた。県北の雪深い新庄市出身のエース左腕・海藤(かいとう)瑞稀(2年)が4失点完投。バットでも勝ち越し打を含む3安打2打点と活躍した。

一夜で名誉を挽回した。前日26日、日大山形との準決勝では4回2失点と先発の役割を果たせず、県内公式戦連勝を「23」で止めてしまった。連投のマウンドでは体重移動とリリースポイントを修正。6回1死二、三塁の打席では「(佐藤)俊先生に『しっかり振り抜いていけ』と言われた」と、自らの中前適時打で勝ち越しに成功した。6回以降は3安打1死球1失点と粘り、佐藤監督は「(海藤は)良かったですね。さすがエース。代える要素がなかった」とたたえた。

1歳上の兄に憧れて名門のユニホームに袖を通し、今秋から「1」を背負う。東北大会に向けて海藤は「目の前の試合に集中して、仲間を信じて投げたい」。昨秋は準V。新エースの「快投」がセンバツ切符の行方を握る。【相沢孔志】