第98回選抜高校野球大会は29日、準決勝を迎える。休養日となった28日は、4校が関西各地で最終調整。智弁学園(奈良)は中京大中京(愛知)戦に向けて同校で練習し、3月末で退任する井元康勝部長(75)のために心1つに10年ぶりの決勝進出を狙う。大阪桐蔭はエース吉岡貫介投手(3年)が専大松戸(千葉)戦で今大会2度目の登板を目指す。
◇ ◇ ◇
3月末で退任する部長と有終の美を飾る。智弁学園が28日、準決勝を前に同校グラウンドで調整を行った。井元康勝部長(75)が今月末でのべ20年間の部長生活に幕を閉じる。主将の角谷哲人捕手(3年)は「日本一で送り出してあげたい」と決意を口にした。
03年4月から1年間部長を務め、08年から復帰。16年センバツ初制覇や21年夏の甲子園準優勝を部長として支えた。06年に就任した小坂将商監督(48)とともにブルージェイズ岡本や阪神村上らを育て、同校の規定で本年度末で部長を退くことになった。
昨秋は腰の手術で入院し、ベンチに入れなかった。エース杉本真滉投手(3年)らが「井元先生を甲子園に連れて行こう」と奮起。センバツへたどり着いた。角谷は「寮生活や学校生活で気が緩んだらしっかり怒ってくださる」と感謝。あいさつやマナーなど野球以外の面でも指導を受けた。
プロ注目左腕杉本も「自分が入ってきてからずっとお世話になってる。感謝と恩返しする気持ちでプレーする」と決意。杉本は今大会3試合、26イニングで1失点。防御率0・35と圧巻投球が続く。この日はキャッチボールやトレーニングで調整した。「疲れは全然ない。元気です」ときっぱり。日本一で部長へ最高の恩返しをする。【林亮佑】

