♪ラテンのリズムで広角打法だ 広島の新外国人ヘスス・グスマン内野手(30=アストロズ)が練習試合の韓国・KIA戦に「5番左翼」でスタメン出場。右に左に安打を放ち2打数2安打だった。これで実戦3試合で計7打数4安打。走塁面では怒りに震えた緒方監督も、グスマンの話題にはにっこり。謎の助っ人が、少しずつベールを脱いできた。
球場入りも、帰りも、移動中も…。グスマンはいつだって黄金のヘッドホンを着用している。他を寄せ付けないオーラの一因にもなっているアイテム。だがそこから流れ出る音楽こそが、安打量産の秘訣(ひけつ)になっているのかもしれない。グスマンは音楽の話題になると、にっこり笑って説明した。
「いつも聞いているのはサルサ、メレンゲ、ナチャゲ、バチャータ。中南米系の音楽だよ」
独特のリズムを頭の動きで刻みつづけることで、自然とタイミングの取り方を養っていたのだろう。練習試合でバットが火を噴いた。まずは2回。先頭で打席に立つと、カウント1-2からの4球目を右翼線に運んだ。「追い込まれたら右を意識している。足を上げずにコンタクトしているんだ」。左腕の外角直球に素直にバットを出した。技ありの一撃だった。
4回にはカウント1-1から内角スライダーを引っ張り左前へ。これで実戦3試合連続安打。計7打数4安打で打率5割7分1厘とした。安打の内訳は右方向1本、中堅へ2本、左へ1本。コンパクトにコンタクト。「この時期だからしっかりボールを見ている。コースに逆らわないようにしているだけだよ。非常にいい状態できているね」。漂う大物感。期待は膨らむ一方だ。
左翼と一塁で交互に起用する緒方監督も、対応力の高さを評価。「打撃はいいね。彼をどう生かせばいいのかなというところで、守備能力も見ながら。打順も4番なのか5番か、あるいは3番なのか。多分、彼はどこの打順でも対応できるから」と話し、走塁面での怒りも一時的に静まったように見えた。グスマンは今日も打ちまくる。ラテンのリズムに乗って。【池本泰尚】




