最高の節目を-。日本ハム大谷翔平投手(20)が23日、恩師へのバースデー白星を誓った。次回登板は26日オリックス戦(札幌ドーム)を予定。栗山英樹監督の54歳の誕生日と、ちょうど重なった。今季3年目。ドラフト指名で、苦悩している時に「二刀流」のアイデアを提案。後押しし続けている最大の理解者の記念日にマウンドへ立つ。「(勝利を)プレゼントできるように頑張りたい」と誓った。

 運命的な出番が訪れる。大谷が、秘めた思いを右腕に乗せる。この日、羽田空港から札幌入りしてオフを過ごした。今季5試合目となる次回登板は巡りに巡って、特別な日になった。26日。慕っている栗山監督の54歳の誕生日に、導かれるようにマウンドを任されることになった。「負けるよりは勝つ方が…。何とかプレゼントできるように頑張りたい」。いつも以上に、使命感が増した。

 強い縁と思いが、2人をつなぐ。花巻東時代はスポーツキャスターとして出会った。プロ入り3年目。心と心を通わせ、手を携えての「二刀流」。険しい道を伴走してきてもらった。メジャー志向を表明していた12年ドラフト。強行指名されてから翻意する1つの条件が、投打でのプロ挑戦。栗山監督と球団側で発案したサプライズ提案に気持ちは動き、今もパイオニアとして挑戦を続けている。

 賛否ある世論の防波堤となり、背中を支えてくれる師。感謝を、胸に忍ばす。「今更、ここでいう話でもないと思います」。第三者が入り込む余地のない、絆の深さをまずは強調した。現在地から激動の道のりを回想するように、こう言った。「監督がいなかったら、ここ(日本ハム)にはいなかったですから」。栗山監督の存在がなければ、初志貫徹で米球界を選んでいたであろうと断言した。

 初めての大役、開幕投手に指名してもらった今季。無傷の4連勝中で、22回連続無失点中と破竹の勢いで突き進んでいる。勝てば開幕投手の6戦6勝の球団記録、79年高橋直に王手をかける。前夜は中田の26歳の誕生日に2号ソロ、今度は投手として発奮材料だ。「オレの誕生日はどうでもいい」という、栗山監督のメモリアル演出へ。大谷が常に誓う、必勝の理由が増えた。【高山通史】