阪神和田豊監督(52)が「新井封じ」を厳命した。今日8日からは甲子園で最下位広島との3連戦。特にポイントとなるのがここ3試合連続打点を挙げ、対阪神も4割6分2厘と打ちまくっている新井貴浩内野手(38)だ。指揮官は元チームメートという“身内意識”を排除して、徹底的に弱点を攻めていくことをバッテリーにうながした。
和田監督の目が厳しく光った。広島戦を控えた甲子園での指名練習後、相手打線の復調ぶりについて問われた時だった。
「試合を見ていないから何とも言えないけど、上位陣が打ち出したのは確かだね。(新井の)お兄ちゃんがいいね。やっぱり(広島は)新井と黒田という存在で勢いづく。徹底して抑えにかからないと」
自ら新井の名前を挙げた。昨季まで猛虎の一員としてともに戦った男は今、赤ヘル軍団の主砲としてチームを引っ張っている。ここ5試合連続安打、3試合連続打点と絶好調で、巨人戦3連勝を導いた。そして古巣に対しても今季は4割6分2厘と大暴れしている。
4月25日の前回対戦では新井にダメ押しタイムリーを打たれたこともあって大敗した。試合後、和田監督は「新井への攻め方が間違っている」と発言した。金田-梅野のバッテリーは真ん中よりの球を痛打されたが、指揮官が指摘するのはここだけではなく、対策が徹底できていない点だという。仲間だったという身内意識を排除し、対戦相手として弱点を徹底的に攻める必要性を説いた。
「(対策を)見直したりというよりは(対策を立てた)その攻めができていない。こっちは打者としての新井はよく知っている。ただ、バッテリーが打者として新井を見ていたかということ。他球団の選手として見ないと。捕手だけじゃなく、投手もそこに投げないと意味がない」
どこを攻めるか、具体的には明かさなかったが、コーチとして4年、指揮官として3年、ともに戦った。打者新井を熟知している。それだけに、いつまでも打たれるわけにはいかない。心を“鬼”にして新井対策を徹底させるつもりだ。
「そのカードで、対戦チームのポイントとなる選手がいる。そこは抑えにかからないと。それが新井じゃないかな」
猛虎は前日6日、9回2死無走者からの逆転サヨナラで連勝をもぎ取った。相手も巨人を3タテして乗り込んでくる。浮上してきた赤ヘル軍団の勢いを止めるには新井を止めること。昨日の友を、今日の敵として封じにいく。【鈴木忠平】



