ヤクルト山田哲人内野手(22)が、ひと振りで流れを変えた。1点を追う1回裏、6号先頭打者本塁打を放ち、チームを勢いづけた。背番号23を引き継いだ青木宣親(ジャイアンツ)らに並ぶ、球団3位タイの通算8本目となる先頭打者アーチだった。
最初の打席に向かう前、杉村打撃コーチに「初球から振っていいですか?」と聞いた。了解を得ると「初球はスライダーが来る」とヤマを張った。勘は当たり、初球はスライダー。わずかにタイミングが早くファウルになったが、振りにいく形ができた。2球目、真ん中低めの142キロは狙った球ではなかったが、体が反応した。「最初に出るのは一番気持ちいい。でもアウトになると最悪。だから1番打者が一番嫌いです」と笑わせた。
真中監督からの助言が生きた。「結果が出ないからといって、去年と同じようにしようとするな。今年は今年。自分に合ったタイミング、フォームを見つけろ」と言われ、切り替えた。「技術を杉村コーチから、考え方を真中監督から教わった。そこから状態が上がってきた」。
第2打席にはヒヤリとした。DeNA久保の147キロ速球が左側頭部に当たった。しかし、すぐに治療から戻ると盗塁も決め、チームの勝利のためにまい進した。「頭をかすっただけです。反応ですよ。生まれ持ったセンスです」。口も滑らかな山田の復調が、4位に浮上したヤクルトを上昇気流に乗せる。【竹内智信】



