どこまで独走するのか。ソフトバンク工藤公康監督(52)が驚いた。「びっくりするくらい強え~な」。2位日本ハムに3連戦3連勝し、今季最長の連勝を8に伸ばした。ゲーム差は11・5。前夜点灯した優勝マジックを36に減らした。勢いを加速させるエース摂津正投手(33)の完全復調だ。
9回1失点で6勝目。2年ぶりの完投勝利だ。初回から直球で押した。1番中島を3球すべて直球で見逃し三振。6回までは1安打で二塁も踏ませない完璧な投球だった。直球が走っているから、変化球も生き、10三振を奪った。2桁奪三振も今季初めてだ。
「四球がなかったのが一番。下でフォームを修正してきた。制球が落ち着いてきた」。6月12日広島戦で5敗目を喫し、2軍で再調整を行った。「右足の使い方と体が横に回転しないように。工藤監督にもタメが少ないと言われていた」。暑い雁の巣で必死に自分を取り戻した。エースだからと特別扱いを嫌う。若手に交じって走り込み、フォーム修正に専念した。
「前半戦は全然貢献できなかったし、何とか挽回してやろうと思っていた」。復帰初戦の7月21日ロッテ戦に続き2連勝。6勝5敗と勝ち星が1つ先行。2試合で16イニング1失点と安定感も戻ってきた。お立ち台で「これが完全復活と思ってもらえるように、このあとの試合も投げていきたい」とファンに自分の言葉で思いを伝えた。
工藤監督も「しっかり直球を投げきっていた。これが本来の摂津君じゃないかと思う」と、もがき苦しんで1軍のマウンドに帰ってきた摂津の復活を喜んだ。【石橋隆雄】
◆ソフトバンク摂津の完投 摂津は今季2度目の完投だが、完投勝利は今季初で2シーズンぶり。5月2日オリックス戦で8回9安打4失点で完投負け。14年6月27日の西武戦でも8回6安打3失点で完投負けしている。完投での勝利は、13年7月27日の日本ハム戦で9回2安打による完封勝利以来。なお、2桁奪三振は今季初めて。



