アニキの予想を超える鮮烈デビューだ。阪神のドラフト1位高山俊外野手(22=明大)が25日、練習試合・日本ハム戦(宜野座)に昇格即、7番指名打者で1軍デビューした。9回の最終打席に投手強襲安打を放ち4打数1安打。金本知憲監督(47)も「予想以上!」と褒めちぎった。激しい外野レギュラー争いに、遅れてきたドラ1が大きく前進した。
宜野座球場に、高山の象徴でもある「H」のランプがともったのは、日も落ち始めたころだった。1軍昇格即実戦。遅れてきた黄金ルーキーが、早速バットで答えを出した。
高山 本当に充実した1日でした。まだまだ納得のいく結果ではないですけど、思い切ってプレー出来たので良かったかなと思います。
9回。無死一塁で迎えた最終打席。ここまで3打数無安打。東京6大学の最多安打記録を持つ男が、これで終わるわけがなかった。フルカウントから日本ハム屋宜の外角145キロ直球を捉えると痛烈な打球は投手を襲った。思わず屋宜が尻を打つほどの強烈な当たりは内野安打に。一塁ベース上に立った高山は、ファンの歓声を浴び、小さく会釈をした。この日の安打はこの1本のみ。それでも、実戦を初めて目の当たりにした指揮官は褒め言葉を並べた。
金本監督 フォーム的に完成形に近い。後はゲームでどう慣れていくか。予想以上。彼の好きなように、壁にぶつかるまで何も言う気はない。それで俺はいいと思う。好きなように試せばいい。彼のスタイルで、今のままで。
現役時代に数々の打撃記録を残した金本監督でさえ、完成形に近いと評した打撃フォーム。その礎は、中学時代に在籍した船橋中央シニアで作られた。恩師でもある同チームの掛川勉GMは、当時の高山の印象をこう話す。
掛川GM とにかく打つポイントがものすごく近い。小6の時に彼が体験入部で来て、すごい子が来たもんだと感心しました。正直な話、その時から直すようなところがなかったですよ。彼が入部してからはコーチ陣に「あいつのフォームだけは絶対にいじるな」、そう言って指導していました。
小学生にして非の打ちどころがなかった打撃フォーム。そこに、高知・安芸で掛布2軍監督からの指導がプラス。まさにプロもうらやむ「最高のフォーム」を高山は手にしているのだ。
高山 最初から競争心は持ってやっている。もっと結果を出せるように、またアピールできるようにしていきたい。
明日27日の韓国・サムスン戦にも出場予定。開幕1軍へ、外野争い制覇へ、キャンプ終盤の主役に躍り出た。【梶本長之】



