満開まで、あと少し-。楽天釜田佳直投手(22)が西武戦に先発し、6回7安打と粘投。勝ち負けはつかなかったが、13年3月の右肘手術以降自己最多の115球を投げて復調を印象づけた。

 寒さに耐え忍ぶ花のようだった。「球速もそこまで出ていなかったですし、変化球も後半に上ずった」。西武打線に自慢の直球で空振りが取れない。4回。4連打を浴びて、同点に追いつかれた。この時点で83球。ここから粘った。110キロ前半のカーブと約140キロの直球の緩急で6回まで投げきった。「悪いなりに、大崩れしなかったのは成長です」と振り返った。

 トミー・ジョン手術を行った右肘の状態と、桜の開花を重ねた。3月27日の今季初登板は術後最長イニング、今回は最多投球数を記録。「チームが負けてしまったんで、まだ五分咲きです」と話すが、1日に出た仙台市内の開花宣言のように徐々に上向いていると感じている。

 桜は特別な花だ。地元石川の兼六園には桜目当てに全国から観光客が押し寄せる。「桜と言えば兼六園。高校のすぐ近くでしたから。でも1回もお花見をしたことがないんです。高校時代は春季大会とかで頭がいっぱいだった。がむしゃらに練習していました」と振り返る。団子ではなく「花より野球」の考えが、今の釜田を作っている。「チームが勝って、勝ち星もついたら、きっと満開と言えますね」。次戦登板では、きっと桜が咲く。【島根純】