楽天は打線の組み替えが功を奏し、12安打8得点で西武に快勝した。1点を追う2回、ドラフト3位の茂木栄五郎遊撃手(22)がプロ初本塁打となる逆転3ラン。3-2の5回には、移籍後初の3番に座った今江敏晃三塁手(32)が、史上65人目の通算300二塁打を放つなど、4本の長短打に四球をからめて4点を挙げ試合を決めた。先発の美馬学投手(29)は、5回2失点で4勝目。連敗は4でストップし、最下位から一気に4位へ浮上した。

 楽天は新「ナシンガン打線」が機能した。1点差の2回には今季初めて8番で出場した茂木が逆転3ラン。3-2の5回には、ロッテから移籍後初の3番を任された今江が、300二塁打となる貴重な適時二塁打を放った。さらにウィーラーの2点適時打など、この回4得点で突き放し、結局12安打8得点と圧倒。リーグトップの169得点の西武打線のお株を奪う攻撃で打ち勝った。

 打線を活性化させたのは中軸だった。3月30日のロッテ戦から基本的に崩さなかった「3番銀次」を今江に変更。梨田監督は、「相手が左投手だったから(中軸に)右打者を並べた」と解説したが、池山打撃コーチは、「最近は銀次で(攻撃の流れが)止まっていたから、代えてみようと監督と話をして決めた」と明かした。

 その期待に今江が応えた。「3番はフレッシュな気持ちだった。チャンスで打つことを求めてイーグルスに来た。最近、ランナーがいる場面で打てていなかったので、今日を機にもっと打っていきたい」と笑顔を見せた。左手首のケガから5月3日のロッテ戦で復帰後、初の適時打で手応えをつかんだ。

 打順変更には気分転換の意味も込められていた。試合前、梨田監督は銀次の打順を6番に下げることについて、「結果はどうなるか分からないけど、違う打順でリフレッシュしてもらえれば」と話していた。銀次は、2回に好機を広げる中前打など2安打1四球。銀次は「やることは変わらない。自分のスイングをするだけ」と自らの役割を全うした。

 打線が連敗中のチームに勢いを与え、先発の美馬が5回2失点の粘投。救援陣も4回を1失点と試合をまとめた。楽天は借金5ながら、最下位から4位に浮上。連勝への足掛かりを築いた。【田口元義】