ガラスの方程式では、勝利をつかめない。阪神の守護神マルコス・マテオ投手(32)が下半身の違和感を訴え、17日中日戦の登板を回避した。8回途中から救援したラファエル・ドリス投手(28)は2イニング目の9回につかまり同点とされて降板。2敗目を喫した。当面はマテオの回復を待つ方向だが、ブルペン整備が急務となった。
甲子園に悲鳴が上がった。1点リードの9回もマウンドに上がった3番手ドリスが先頭堂上を四球で歩かせると、亀沢の送りバントで1死二塁。代打野本に高めに浮いた変化球を、左翼前に運ばれた。土壇場で3-3の同点…。勝利の雄たけびを上げるはずだった助っ人右腕は、うつむいたままベンチに戻った。
続いてマウンドに上がった榎田が、1死満塁から勝ち越しの左犠飛を浴びてジ・エンド。今季2敗目を喫したドリスはいつもの陽気な姿はなく「(四球が)ダメだった。2イニングは関係ない」と言葉をしぼり出した。
今季15試合目の登場は、絶体絶命の場面だった。2点リードの8回1死二、三塁でマウンドに送り込まれた。平田の二ゴロの間に1点を許したが、4番ビシエドを歩かせた後に5番ナニータを154キロ直球で空振り三振に斬りピンチを脱出。8回裏の攻撃中もベンチ前でキャッチボールを繰り返し、意気揚々とイニングをまたいだ。9回に落とし穴が待っていた。連投も複数回登板もいとわないドリスに頼らざる得ない事情があった。香田投手コーチは「あそこはドリスに何とかしてほしい場面だった」と唇をかみしめた。10セーブを挙げているマテオは15日DeNA戦でロペスに来日初被弾するなど1回で5安打され2失点。下半身の違和感を訴えるなど体調は万全ではなく、この日は事実上の守護神不在だった。
今季20敗目にして、逆転負けは8度目。リーグで2番目に少ないが、ストッパー問題が不透明なまま「勝利の方程式」を確立できない窮状が不安を駆り立てる。現有戦力で乗り切るのか。それとも、2軍からフレッシュな戦力を補充するのか。これ以上、綱渡りのような継投を続けることはできない。金本阪神が難しい課題にぶち当たっている。【桝井聡】



