日本野球機構(NPB)は20日、今季から導入したコリジョン(衝突)ルールの新たな運用基準を、22日のカードから適用すると発表した。この日までに12球団の選手会の了承を得た。

 新たな運用基準は「走者が明らかに守備者に向かい起きた本塁での衝突プレーや、守備者が明らかに走者の走路を妨害して起きた本塁でのプレー(衝突を含む)の場合に、本規則を適用する」とする。

【補足説明】

 1 規則(条文)の変更はありません。<1>捕手の立つ位置は基本的に本塁の前<2>走者は守備者に体当たりをしない<3>守備者は走者の走路をふさがない、ブロックをしない

 2 本塁上のプレーで起きた捕手のブロック行為については、本規則を厳格に適用する。

 3 送球がそれて守備者が走路に入らずには守備できなかった、および走者との接触が避けられなかったと審判員が判断した場合は、本規則を適用しない。

 4 衝突(コリジョン)がないプレーでも、捕手の立つ位置によっては、警告を与える場合がある。

 これまでのコリジョンルールは、守備側の選手が走路に入れないという基準を厳格に適用してきたが、新たな運用基準では、捕手のブロックや走者の体当たりがあったかを判断していく方針になった。

 NPN・井原敦事務局長は「コリジョンルールを導入以降、今シーズンは大きなケガをした選手が1人もいません。目的を達成しつつあると思います。さらに分かりやすく、よりよい運用を目指していきます。目的は選手の安全、ケガを防止というところを維持しつつ、より分かりやすいものにしていきたい」と話した。