守りを磨いて、実りの秋だ。9日、鳴尾浜で始まった阪神投手組の秋季練習では、今季7勝11敗に終わった藤浪晋太郎投手(22)が守備練習に励むプランが練られた。シーズン終盤に良化の兆しをみせた投球フォームを固めるとともに、自分の首を絞めてしまった守備力アップに練習時間を割くことが分かった。

 秋晴れの鳴尾浜球場で、肌寒さを吹き飛ばすように藤浪はグラウンドを疾走した。秋季練習初日はランニングやゴロ捕球などの足を動かすメニューで汗を流した。

 「練習メニューがありますし、それを消化しつつ、しっかりとトレーニングをしていきたい」

 ふがいなかった1年を戒めるようにダッシュを繰り返した。4年目の今季は入団以来継続していた2桁勝利に届かず7勝。自己ワーストの11敗を喫した。先発ローテーションの軸として回りながら、投球フォームは試行錯誤を重ねた。

 「ピッチング、ブルペンにこだわらなくてもシャドーなりいろいろあると思う」

 負け込んだシーズンも、ラスト2戦では好投し、チームが勝利。復調への手応えをつかんだだけに、フォーム固めにも力点を置く。その上で、克服しなければならないのが守備だ。今季藤浪の3失策数は、リーグの投手でワーストタイ。8月11日広島戦では、バント処理から悪送球で失点し、敗戦した。走者を出すと盗塁やバントを警戒するあまりリズムを乱すシーンも目立った。

 藤浪を含み、チーム投手陣の13失策はリーグ唯一の2桁台。香田投手コーチは守乱撲滅を秋のテーマの1つに掲げた。

 「このクールは体を慣らして、(13日からの)次のクールは守備練習、投内連係、野手との絡みもやっていく」

 守りを固めて、勝利に近づく。5年目の挽回に向け、藤浪が必須の課題に取り組む。【山川智之】

<藤浪今季の守乱>

 ◆7月1日中日戦(ナゴヤドーム)6回先頭亀沢の一塁線ゴロを処理したが、タッチか送球か迷ううちに失策。この後5連打され4失点につながった。

 ◆8月11日広島戦(マツダスタジアム)2点リードの7回無死一、二塁、会沢のバント捕球を誤り、一塁悪送球し、二塁走者が生還。これをきっかけにこの回4失点で逆転された。

 ◆9月6日巨人戦(甲子園)1回、一塁走者の長野へのけん制球はワンバウンド。失点にこそつながらなかったものの、ぎごちない動きに球場がどよめいた。