広島のリハビリキャンプが17日、大分・由布市で始まった。来季チーム最年長となる新井貴浩内野手(39)も参加。来年1月に40歳となるベテランは初心に帰り、すでにトレーニングを開始している。さらなるレベルアップを目指しつつ、チームメートと過ごす温泉地での充電で結束を高めていく。
短い休養に入った安堵(あんど)感が表情ににじんだ。温泉地湯布院で、新井は心と表情はリラックスモードも、全身は前日までのトレーニングによる筋肉痛で「バキバキの状態」。すでに来季へ向けて逆算していた。
「また初心に帰ってやるだけ。常にその繰り返し。今年は優勝させてもらって、個人的にも成績を盛り返せたからいいシーズンだったけど、来年同じようにできる保証はない。ましてや、またひとつ年を取るわけだから。帰ったらまた追い込んで、来春のキャンプに入っていきたい」
日本シリーズまで戦った疲れを癒やす時間は1週間程度にとどめた。自主トレ期間は昨オフと比べ、約1カ月短い。昨オフは例年以上にトレーニングを前倒ししたことで、今季の好成績につながった。「昨オフの(トレーニング)数値が残っている。1カ月足りないから厳しいかもしれないけど、少しでも近づけることが目安になる」。今春キャンプ前、ベンチプレスなどは39歳にして最重量を記録した。不惑を前にしても進化を求めた。
25年ぶりのリーグ優勝を成し遂げたが、ベテランはまだ高みを目指す。「優勝したい、日本一になりたい、喜ばせたいという気持ち。ただ(連覇は)そんなに簡単じゃない。さらに厳しくなると思う」。周囲の期待は高まり、他球団からのマークも厳しくなる。そして、大きな支柱だった黒田を失った。「投手も野手もさらに責任感を持って、絶対に来年も優勝するんだという強い気持ちを持てるかどうか」とチーム最年長は気を引き締める。
大所帯となった湯布院での日々も大事な時間となる。昨年は新選手会長に就任した小窪への全面バックアップを約束。結束を高めた。「自然とそういう話になる。今年は人数も多いし、みんなといろんなことを話したい」。連覇へ。湯けむりの中でも、ナインの中心は新井だった。【前原淳】



