育成から支配下登録となったソフトバンクのルーキー大竹耕太郎投手(23)が8月1日西武戦に先発。西武3連戦は千賀、大竹、石川と育成ドラフト出身トリオで現在8・5ゲーム差の首位との差を縮めるつもりだ。

 この日、大竹はヤフオクドームでの投手練習に参加。新背番号「10」のユニホームが間に合わず「133」のまま、約30球ブルペンで投げた。昨年まではファンとしてテレビで見ていた正捕手の甲斐が受けてくれたことに感激。「甲斐さんからは打たれたらオレが悪いから思い切り投げろと言われました」。1軍で投げられる喜びを実感した。

 右打者にも左打者にも内角をしっかり攻める気持ちの強さと制球力で、強打の西武打線をねじ伏せる。「森には高校の時にやられたのでリベンジしたい」と同学年対決を熱望。済々黌の2年エースとして甲子園に出場した12年8月18日、3回戦で大阪桐蔭と対戦。「人生で初めて内角のボール球を本塁打にされた」と右翼席へたたき込まれたシーンは鮮明に覚えている。

 2軍では8勝0敗1セーブ、防御率1・87と負けなし。工藤監督も「自分の持っているものを出してもらえれば」と期待した。プロで鍛え最速143キロと速くなった直球で真っ向勝負する。【石橋隆雄】