首位西武が2試合連続で終盤に逆転勝ちした。2位日本ハムとの直接対決3連戦を勝ち越し、ゲーム差を今季最大の6・5に広げた。

 2-4の7回、先頭の中村が中前打で出塁。代打栗山が四球で続いた。ここで、金子は初球でバントを失敗。ファウルになった。2球目からベンチはサインを替え、左前の適時打を生んだ。

 辻監督は「迷った。最初から打たそうかとも思ったが、負けている。とりあえず、ここで同点にと(思い犠打のサイン)。だけど(初球のバント失敗で)踏ん切りがついた。自由に打たそうと」。結果的に、反撃ののろしとなった。

 さらに1死満塁と攻め立て、浅村が公文から左越えに25号の逆転満塁本塁打を放った。浅村は初回にはソロを放っており、5打点を加え、今季92打点。山川と並ぶリーグトップに立った。

 辻監督は「山川の打点も分かっていた。満塁ホームランなら並ぶと言ってたらね。見事。タイトルは本人たちは関係ないだろうけど、同じチームで競い合うのはいいこと」と目を細めた。

 日本ハムとの直接対決を前に、辻監督は「3連敗、しなければいい」と言っていた。終わってみれば2勝1敗の勝ち越し。「1つも負けたくない。本心は。でも、まだまだ日本ハムとの直接対決が残っている。3連敗は最悪だったが、そこで勝てたのは大きかった」と、ホッとした様子で話した。