阪神藤浪晋太郎投手(24)が課題克服へ、連日のクイック特訓を敢行した。ブルペンに入るとまずは、元中日の山本昌氏や外国人投手のフォームをまねしながら、なごやかな様子でピッチングを始めた。そしてクイックのタイムを測りながら38球。「悪くなかったですね」と振り返った。

特訓はブルペンだけではなかった。ドームへ移動すると、今度は密着指導を受けた。自身の横に金村投手コーチが立ち、前方でミットを構える福原投手コーチに、クイック投法で次々に投げ込んでいった。前日14日のブルペンでも全96球中77球をクイックモーションから投球。キャンプの時間を有効的に使い、猛練習を続けている。

藤浪は初実戦となった11日の紅白戦で2回2安打1失点。ワインドアップから投げる直球は威力十分だったが「クイックが課題だなと思います」と振り返っていた。この日もあらためて「クイックも大事ですし、変化球も自分本位に投げるんじゃなくてバッター相手に投げていく」と次戦へ意気込んだ。

父晋さんと母明美さんがキャンプを訪れた。晋さんは「体のほうは順調そうなので、今年こそチームに貢献してほしい」と息子にエールを送った。【磯綾乃】