横浜高前監督の渡辺元智氏を祖父に持つ楽天のドラフト6位渡辺佳明内野手(22)が出場2試合目でプロ初安打を放った。

21日に代走&守備で初出場。この日は平石監督が「根拠はないですど、佳明が(日本ハム先発の)杉浦と勝負できると思った。今日は佳明でいこうと迷わず送り出しました」と「9番三塁」でスタメン起用。その期待に応えた。

プロ初打席となった第1打席は良い当たりの右飛。「1打席目から感触は良かったので、初球からどんどん振っていこうと思った」という5回の第2打席で杉浦の初球スライダーを中前へ運んだ。

試合後は「真っすぐを張っていたんですけどスライダーの甘いのが来たので振っていきました。結果がヒットで良かった」。平石監督も「甘い変化球を逃さず、佳明らしい打撃だった。こうやって良い姿を見せてくれると、またチャンスをあげたいなと思います」と目尻を下げた。

今年1月24日、他の新人選手とともにニッカウヰスキー仙台工場を訪問した。もともとハイボールが好きで工場内の試飲コーナーで5~6杯もグラスを空けた。だが「1軍で活躍するまでお酒は飲まない」と、それ以来、酒を一滴も口にしていないという。この日もプロ初安打こそ放ったが「まだ活躍してないと思うので(飲むのは)やめておきます」と禁酒生活の継続を宣言した。

記念のボールは実家に飾ってもらうという渡辺佳は「(祖父に)打ったことは伝えますけど、まだ1本出ただけ。ずっと1軍に残っていけるように頑張りたい」とさらなる活躍に向けて意気込みを新たにしていた。【千葉修宏】